高齢者施設でクックチルを導入!メリットなどを解説

日本は、今後ますます高齢化が進むといわれています。すでに高齢化社会となった我が国においては、数多くの高齢者施設もあり、そこで多くの方が生活を送っています。ここでは、高齢者施設で求められる食事や、こうした施設でクックチル、クックフリーズを導入するメリットなどについてまとめました。

高齢者施設で求められる食事とは

多くの高齢者が共同生活を送る高齢者施設。外部の給食会社に食事の提供を委託しているところもありますが、自社で調理を行っているところも少なくありません。では、高齢者施設で求められるのはどのような食事なのでしょうか。

美味しい食事

いくつになっても、美味しいものを食べたい欲求はなくなりません。むしろ、長い人生の中で美味しいものをたくさん食べてきたからこそ、高齢になっても食事に味を求めてしまいます。

こうした理由から、高齢者施設では美味しい食事が求められています。実際、こうした施設への入居を考える方の中には、食事の美味しさを基準にしている方も少なくありません。温かく美味しい料理を求める高齢者はとても多いのです。

温かい食事

こだわりの味付けで調理された料理であっても、冷めてしまっては魅力が半減してしまいます。料理をもっとも美味しいと感じられるのは、やはりできたての状態であるため、なるべく完成した直後に提供しなくてはなりません。

ただ、高齢者施設の中には、冷めた食事を提供しているところも少なくありません。調理や盛り付けの段取りが悪い、人員が足りないなどさまざまな理由が考えられますが、しわ寄せがいくのは利用者たちです。これは、満足できる食事提供を目指す上で大きな課題となっています。

安全性の高い食事

高齢者施設に限った話ではありませんが、美味しさと同じくらい大切なのが食の安全性です。どれほど美味しい料理だったとしても、食べてお腹を壊す、体調を崩すといった食事では意味がありません。

特に、高齢者施設には体の弱った方もたくさん入居しています。このため、衛生管理は厳重に行う必要があります。

クックチル・クックフリーズの導入メリット

現在では、高齢者施設のような介護施設においてクックチル・クックフリーズの導入が増えてきてます。ここでは、高齢者施設がクックチル・クックフリーズを導入することで得られるメリットについてまとめました。

厨房スタッフの負担軽減

自社で利用者の食事を作っている高齢者施設では、人員が不足しているケースも少なくありません。ただでさえ少ない人数で業務を担っており、一人ひとりのスタッフに大きな負担がのしかかっていることも多いのです。

クックチル、またはクックフリーズを導入すれば、業務の効率化が図れるため、厨房スタッフの負担を軽減できます。あらかじめ大量に食事を作っておけば、あとは提供するタイミングで加熱して盛り付ければよいため、少ない人数でも十分賄えるのです。

美味しく安全な食事を提供できる

福祉施設や医療施設で提供される食事は、あまり美味しくないといわれることが少なくありません。しかし、近年では食事の美味しさを重視し、施設を利用するかどうかを決める方が多いのも事実です。

クックチルとクックフリーズなら、利用者に提供する少し前に再加熱するため、できたてのような料理を味わってもらえます。美味しい料理を提供できるため、顧客満足度の向上にもつながるのです。

また、クックチルでは完成した料理を急速冷却するため、食中毒の原因にもなりうる細菌の繁殖を防ぎます。さらに、クックフリーズなら急速冷凍のため、クックチルよりも食品を長く保存することが可能です。このように、美味しいだけでなく、料理を保管し、提供できる点がクックチルとクックフリーズの魅力です。。

ニュークックチルも視野に

クックチルをよりシステマチックに進化させたのが、ニュークックチルです。すでに医療施設や介護施設で導入されており、注目を集めているシステムです。

より高い安全性

ニュークックチルでは、完成した料理をお皿やお茶椀などに盛り付け、その状態で急速冷却を行います。再加熱するときも、トレーにのせたまま行われるため、提供までの時間を短縮できるのが特徴です。加熱から提供までの時間を短くできるため、より安全性を高めることに成功しています。

さらなる業務効率化

再加熱してから器へ盛り付け、といった工程が不要となるため、さらなる業務効率化が可能です。クックチルよりもさらに効率化を図れる可能性が高く、少ない人員を有効に活用して現場を回すことができるのです。

ただし、保管できる日数はクックフリーズの方が長いため、長期的な生産計画を立てたい場合は、クックフリーズの方が適していると言えます。

まとめ

高齢者施設で求められるのは、温かく美味しい、安全性の高い食事です。それを可能にできるのは、クックフリーズやクックチル、ニュークックチルといった新たな技術です。大幅な業務効率化の向上も期待できるため、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。