日本の冷凍技術には古い歴史があった!急速冷凍との違いや注意点も解説

日本の冷凍技術
日本の冷凍技術は歴史が古いです。歴史の古さもあって、技術も発展しています。冷凍食品が近年の食事情を支えていると言っても過言ではありません。冷凍食品は、コンビニでも売り場面積を拡大し市場も堅調に延びています。今回は日本の冷凍技術について紹介していきます。

冷凍と急速冷凍の違い

一般的な冷凍と急速冷凍は似てはいますが非なるものです。冷凍と急速冷凍は異なる特徴があり、日々進化している日本の冷凍技術のたまものと言ってもいいでしょう。
冷凍機の歴史動画は、こちら→

冷凍と急速冷凍を同じような感覚で考えている人は、その考えを捨てましょう。どちらも役立つものですが、同じに考えていると注意点などを見逃してしまう可能性があります。こちらでは、どんな違いがあるのか紹介します。

冷凍に関すること

一般的な冷凍はマイナス18度以下に保つことを指します。そのため、冷凍プロセスにおいて細胞膜を破ってしまうので冷凍物にありがちな「美味しくない」状態が生まれてしまいます。

しかし、急速冷凍の場合は緩やかに冷凍する一般的なものとは異なり、名前の通り急速に冷凍するため細胞膜を破る温度帯を素早く通過させるのです。

水の入ったバケツをゆっくり振り回すと水がこぼれてしまいますが、勢いよく振り回すと遠心力によって水がこぼれないというものと同じと考えましょう。

冷凍における鮮度

いくら冷凍をしていても、徐々に鮮度が低下していきます。そのため、一般的な冷凍では数ヶ月の消費期限が限界なのです。しかし、最新の冷凍技術では数年から数十年と驚くほど長持ちをさせることができます。しかも、鮮度は生と変わらないので美味しさも低下しません。

冷凍食品の進化

冷凍技術が向上することによって、冷凍食品も進化を続けています。スーパーなどを見れば分かるように、さまざまなメーカーから「本格的な冷凍食品」を見かけることがあります。

冷凍食品が登場した頃は、現在のような本格的なものはありませんでした。日々進化を続ける冷凍技術によって冷凍食品自体もクオリティが高くなっているのです。

冷凍食品のクオリティアップのおかげで、以前は考えられなかったようなものもあります。例えば野菜なども鮮度を変わらない状態で長持ちさせられるようになっています。素材系の冷凍商品が非常に増えています。

魚から始まった冷凍技術

冷凍技術が日本に導入されたのは大正時代です。魚を凍らせることで水産業が発展していき、それぞれの家庭の食卓が潤うようになりました。冷凍技術があったからこそ、新鮮な刺身や魚介類などを楽しめるようになったのです。

飲食店も冷凍技術が向上することで、全国で変わらない味を提供できるようになっています。今や身近になっているコンビニの冷凍コーナーなども同じことが言えるのです。

魚から始まった冷凍技術は、さまざまなものに用いられています。冷凍技術によって輸送面などもクール便が誕生し身近になったのではないでしょうか。

冷凍技術の注意点とは

冷凍技術は便利ですが、注意点もあります。急速冷凍だけでは食材の鮮度や味は、保てる領域に持って行けますが素材そのものの食感の再現が難しい食材があり相性の問題を払拭したとは言い切れません。維持できない場合も多いからです。万能に見える冷凍技術の注意点とはどんなものがあるのでしょうか。冷凍技術導入を検討している人は参考にしてみてください。

保存性を高める

食材や料理をそのまま急速冷凍することも可能ですが、冷凍焼けなどを起こす可能性もあります。そうならないためにも保存性を高めることも考えないといけない点と一番は、解凍後に美味しく食べれること重要です。

調理前のものであれば塩を振る、タレに浸すなどすることで保存性が高まり、美味しさをしっかりキープすることができるのです。調理をして急速冷凍することで、食品の変化を防げます。ただ、食材の水分量によっては、細胞壁を破壊したことで解凍した際にドリップとして旨味が水分として出てしまうこともあります。調理後の試食でなく、冷凍し解凍後の試食で自社製品のレシピを見直す必要もあります。特に塩味に関しては、直前調理品と差が出る点となりますので注意しなければなりません。解凍に関して注意しないと霜が付着するなどで水っぽいものになってしまうので気をつけましょう。

保存性を高める方法は食材や料理によって異なるので注意しましょう。特に、食感が変化するじゃがいもなどは一旦素揚げするなど工夫をする点があるので注意してください。

温度管理を徹底する

冷凍した食材などの弱点と言えば、温度管理です。温度管理をしっかりしていないと乾燥や酸化を招いてしまい、せっかくの食材や料理も台無しになりかねません。

冷凍技術に慣れていない人が温度管理を間違えてしまった、ということも珍しくありません。
冷凍保存をしている食品が空気に触れないように包装などにもこだわる必要があります。どれだけ冷凍技術でしっかり食材を守っても温度管理などが杜撰だと食材や料理を守り切れません。

包装のやり方としては、真空包装器でパッキングする、ラップなどで密着して覆うなどがあります。ただし、料理やその量によっては包材の選択は重要となりますので注意が必要です。によってはこれらの包装に適さない場合もあるので注意が必要です。

まとめ

日本の冷凍技術はこれまでも、これからも進化し続けていきます。進化のひとつとしてクックチルやクックフリーズなどがあるのです。数十年前と比較しても冷凍技術は向上しています。10年先ではどのような変化があるのか予測すらつかないほどです。常にアップデートされる冷凍技術を駆使してテイクアウト等の外販構成比を増やすなど経営に役立てましょう。