液体冷凍とはどんな方法?メリットや注意点もご紹介

液体冷凍イメージ
液体凍結は名前の通り「液体を用いて冷凍をする」ものです。一般的には装置の中に食材を入れて、冷風を当てた凍結と考える人も多いです。一般的な冷凍技術も優れてはいますが、液体冷凍だからこそ急速冷凍が可能なのです。今回は液体冷凍に関して紹介します。

液体冷凍の特徴

先述したように、液体冷凍は「液体を用いた冷凍技術」のことを指します。食材の中の水分が凍結しやすい温度帯を短時間で通過するため、細胞内の氷結晶の大きさを抑制することができるのです。氷結晶の大きさを抑制することで、鮮度維持だけではなく味や色、食感などの保持にもつながります。

液体冷凍のメリット

液体冷凍にはさまざまなメリットがあります。数ある冷凍技術の中でも液体冷凍ならではのメリットはどんなものがあるのでしょうか。こちらでは、液体冷凍によるメリットの一部を紹介します。液体冷凍の導入を検討している人は参考にしてみてください。

凍結速度が早い

液体冷凍の最大のメリットは凍結速度が早いことです。空気と比較して熱交換率が約20倍です。そのため、他の冷凍技術と比較しても驚くほどの速さで冷凍することができるのです。

液体冷凍設備にもよりますが、暑さ30mmの食品でも20分前後で冷凍できます。ただし、食品の種類によっては若干の差があることも覚えておいてください。また、液体に浸して冷凍するので真空包装が必須となります。

先述した冷凍時間については、あくまで目安です。詳しいことは導入前に業者やメーカーなどに質問をして、疑問点を解消しておくようにしましょう。

食中毒対策

生の魚介類の中には寄生虫がいる場合も多いです。これらを放置しておくと、食中毒につながり大きな健康被害をもたらしてしまうので注意が必要です。
しかし、マイナス20℃以上で冷凍可能な液体凍結は寄生虫にも対しても有効で、食中毒予防にも大きな効果があるとされています。ただし、液体凍結で冷凍する前から食品が痛んでいたといったことは防ぐ必要があります。このため、衛生管理なども徹底する必要があることも覚えておきましょう。

品質保持

真空パックをした食材を液体冷凍することで高品質な鮮度を保つことができます。例えば、こんにゃくの場合は緩やかな冷凍を行うことによってこんにゃく内の水分が乾燥し、見た目も食感も損ねてしまいます。

しかし、液体凍結は乾燥を防ぐ効果が期待されていることもあり、しっかりと鮮度を保つことができます。鮮度を保てる理由として、凍結ムラがおこらないからです。液体凍結は液体が食材まんべんなく均等にあたるので、冷凍技術で問題視されている冷凍ムラが起こりません。これにより、食品の劣化を防ぐことを可能にしています。よって製造過程でよく言われるバッチロスが少なく歩留まりが改善するのです。

冷凍に不向きなものにも対応

食材や料理であれば何でも冷凍に適しているというわけではありません。食材の中には冷凍自体が適さないものも少なくないのです。特に水分を多く含むものなどは一般的な冷凍には不向きです。

しかし、液体冷凍であれば不向きと言われる食材の冷凍も行うことができます。一般的な冷凍技術で冷凍すると解凍後、水分が流出してしまいますが液体冷凍であればそれらを抑制すること
も可能です。真空パックに入れて凍結する液体冷凍は、流水解凍やぬるま湯、電子レンジなどで解凍をしても鮮度を保つことができます。

冷凍機選び失敗しない5つのポイント

液体凍結はメリットが多いですがいくつかの注意点もあります。こちらでは、選定の際どのような注意点があるのか紹介します。
・温度降下速度の確認(マイナス域で5度下げるのに要する時間をご自身で確認)
・攪拌作用の確認(内部が見えないので動画や温度ロガーの数値確認)
・連続投入の温度上昇数値の確認(製品を一定量投入後の液体温度上昇の確認)
・1回の製品投入量の確認(自社製品を1回にどの程度冷凍できるかの確認)
・冷凍機の心臓の確認(コンプレッサーの定格出力と蒸発温度の確認)
この5つのポイントを比較して選定されれば自社にあった製品に巡り合えると思いますので参考としてください。

不向きな食材もある

液体凍結はさまざまな食材に対応していますが、不向きな食材もあることを覚えておきましょう。もやしや豆腐料理などは一般的な冷凍には不向きとされています。
ただ、液体冷凍の場合は一般的に不向きな食材にも対応していることが多いです。一般的な冷凍が不向きな食材は液体冷凍にも向いていないと安易に決めつけずに「本当に不向きであるか」ということを見極める必要があります。

基本的に不向きな食材などは導入前に説明を受けることができます。自社で扱う食材が適しているか事前に相談をするのも有効ではないでしょうか。

初期費用がかかる

当然ではありますが、導入には費用がかかります。液体冷凍と言ってもさまざまなメーカーが参入していて各メーカーで異なる特徴を持った液体冷凍機があります。

機能性などによって費用は異なりますが、決して安くはない費用がかかります。そのため、本当に自社に適している液体冷凍機であるかをチェックしなければいけません。試食品や単品の一度のテストでなく液体急速冷凍機(リキッドフリーザー)では、液体の攪拌作用も性能に大きく影響するので違いを見極める必要がります。

まとめ

液体冷凍を導入することで、食材などを扱う企業は劇的な変化を得ることが期待できます。ただし、メーカーによっては機能の違いがあるので注意しましょう。食材の鮮度などをしっかり維持したい場合は、他の冷凍機もいいですが液体冷凍を検討してみてください。冷凍機は初期費用なども高額ですから慎重に選定しましましょう。