この記事でわかること
食事の提供を伴うサービスを行う施設において、献立はとても大切です。飲食店を選ぶとき、メニューの種類や豊富さなどをチェックする方も少なくないでしょう。ここでは、食事の提供を伴う施設において献立が大切な理由や考え方、クックチルとクックフリーズで可能なメニューなどについてご紹介します。
献立が大切な理由
そもそも、どうして食事の提供を伴う施設において、そこまで献立が大切なのでしょうか。理由はいろいろ挙げられますが、ここではいくつか代表的な理由をまとめました。
利用しやすい施設だとアピールできる
飲食店で考えるとわかりやすいかもしれません。飲食店を選ぶとき、多くの方はメニューの少ないお店よりも、豊富なところを選ぶ傾向があります。献立が豊富なほうが選択肢が増えるため、満足度が高まるからです。
現在では、介護施設などにおいても献立の豊富さをアピールする時代です。利用者からすると、あまり食べたくない献立をそろえている施設より、好きな献立を豊富に取り揃えている施設を利用したいと考えるはずです。よくサイクルメニューとして35日サイクルで構成されますが35日サイクルより45日サイクルの方が利用者に喜ばれます。病院などでは、入院期間が長くないことから21日サイクルなどでの運用が多いことも給食会社の通常が浸透した結果と言えます。
高齢者の食事能力低下を助ける
高齢者になると食事能力の低下が起きることが多いです。このため、介護施設の献立は、利用者に合った食事の提供が必要です。ただし、献立と併せて、食事の美味しさについても考慮することも重要視されています。
どんなに高齢者の方の体にあった献立を作成しても、味が美味しくない、料理が冷えているといった場合、食べる側はストレスを感じてしまいます。食事能力の低下をサポートするためには、献立の作成と栄養価や食事の提供の仕方についても充分な配慮が必要です。
嚥下機能の低下に伴い、刻み食や極刻み食に移行してソフト食となっていく高齢化に伴う食事です。一方、調理する側からすると個々に対応するのは、非常に手間がかかることも事実です。
ソフト食の評価、参考動画は、こちら→
献立の考え方
介護施設や医療施設、飲食店、保育園や学校など、食事の提供を伴う施設はたくさんあります。では、こうした施設においては、どのようにして献立を考えればよいのでしょうか。
栄養バランス
献立を考えるうえで、栄養バランスは欠かせません。どんなに美味しい食事であっても、栄養バランスが偏りすぎてしまうと、健康を損ねてしまう恐れがあるからです。
特に、介護や医療に関する施設の場合、栄養バランスの偏りすぎた食事はNGです。介護施設の場合、高齢の利用者が多くを占めているため、それも考慮した献立を採用する必要があります。
保育園や学校などの場合、成長期の子供たちが口にするため、それにマッチした栄養バランスの食事にしなくてはなりません。筋肉を作るタンパク質や、エネルギーとなる炭水化物などもたっぷり使う必要があります。
基本は、誰が口にするのかを考えたうえで献立を考えることです。それを踏まえたうえで、栄養バランスの整った献立を考える必要があります。
喫食状況の確認も栄養士や先生が行いますがそもそも食する方が好む献立が考えられているか?栄養価は、整っていても美味しくなく嫌厭される献立では、食べ残しが増えるだけになります。介護の現場では、介護報酬の改定に向けて口腔加算や栄養価加算なども次期改定には含まれており、喫食状況の確認と献立による喫食改善のエビデンスが求められる時代になってきています。
誰が食べるのかを考える
たとえば、小さな子どもとお年寄りとでは明らかに味覚が異なります。そのため、学校給食で提供されるような食事を、介護施設で出しても恐らくは受け入れてもらえないでしょう。
先ほどの栄養バランスと同じく、誰がその料理を口にするのか、を考えながら献立を考案しなくてはなりません。年代によって味覚や味の好みなどがあるため、それを考える必要があるのです。
また、介護施設や医療施設で提供する料理の場合では、塩分にも注意が必要です。体が弱っている方や、高齢の方に塩分の強すぎる食事はあまりよくありません。若者の口に合うように作られた料理では、辛すぎると思われてしまう可能性もあります。
クックチル・クックフリーズで可能な献立
大量の調理ができることから、食事の提供を伴う施設ではクックチル・クックフリーズを導入しているところがたくさんあります。クックチルとクックフリーズでは、あらゆる料理メニューが実現できるため、幅広い年齢の方にマッチした食事が提供できます。解凍して再加熱することで出来立てを再現できるクックフリーズは、凍結時間も短いのでオペレーション全体が時短に繋がるでしょう
■クックチルを利用した料理例
・肉じゃが
・魚のテリヤキ
・肉団子の酢豚
・味噌汁
・いなり寿司
・ハヤシライス
・鶏肉のマヨネーズ焼き
■クックフリーズを利用した料理例
・煮魚
・きんぴら
・肉団子
・プリン
・にぎり寿司
・天ぷら
・麻婆豆腐
ここでご紹介したのはごく一部で、実際にはもっとさまざまな料理が可能です。幅広い献立を実現可能で、しかも安全な料理を大量に作れるのが、クックチルとクックフリーズのメリットです。
安全な料理を大量に作れる理由は、クックチルは急速冷却、クックフリーズは急速冷凍システムを駆使して食品を長く保存することができるため。なお、クックフリーズの方がクックチルよりもより長い期間食品の保存が可能です。
向かない調理もある
完璧に思えるクックチル・クックフリーズですが、向かない食材もあります。こんにゃくや梨などは、クックチル・クックフリーズとあまり相性がよくありません。作れないことはありませんが、明らかに食感を損ねてしまう恐れがあるのです。
使用する魚や肉の種類、献立によってもクックチルとマッチしないことがあります。いろいろと試行錯誤しながら、レシピの変更などなるべく味を損ねない献立を考えてください。
まとめ
食事の提供を伴う施設において、献立が如何に重要なのか理解できたのではないでしょうか。、利用者の満足度を高めるためにも、献立を充実させ味にもこだわりましょう。クックチルとクックフリーズを導入すれば、さまざまな献立に対応可能で、しかも大量調理が可能です。