SDGsとは?意味や項目、世界と日本の状況について

SDGsとは
SDGsという略称を知っていますか。2015年に国連で採択されてから、現在世界中で取り組まれている指標のことです。世界規模での取り組みと聞くと身近ではないと思うかもしれませんが、より細かな指標までチェックすると実は身近なこととわかるはずです。ここではSDGsとは何かを解説します。

SDGsとは?

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年の国連サミットにて採択されました。略称はそのまま読むのではなく、「エス・ディー・ジーズ」と読み、「SDGs」と表記する場合が多いです。

SDGsの意味

SDGsとは国連に加盟する国々が2015~2030年までの間に達成しようと掲げた目標を表しています。その内容は大きな17の目標とそれぞれ10程度ずつ、合計169の具体的な目標を設定した内容です。毎年7月にはそれまでの進捗を報告する取り決めがあります。

その内容は以下の通り、5~6つの大きな目標ごとに異なります。

・1~6までは、貧困・飢餓・健康・教育などの観点からの開発途上国への支援目標
・7~12までは、エネルギー・仕事の働きがい・経済成長・まちづくりなど日本を含む先進国向けの目標
・13~17までは、気候変動・海洋・陸地など開発途上国や先進国に関わらず世界全体に関わる目標

幅広い内容を大きくわけて掘り下げていく、三階層のような内容のつくりになっています。

SDGsには細かい項目がある

169の具体的なターゲットでも数が多いと感じる人もいるでしょう。しかしさらにそれぞれ232の細かい指標が設定してあります。なお細かい指標については総務省がまとめており、ウェブ上で内容の確認が可能です。

目標達成状況

SDGsの設定からある程度年月が経ちましたが、現在ではどれほど目標達成しているでしょうか。世界と日本に分けて説明します。

世界でのSDGs達成状況

世界レベルでSDGsが活発に進められているのは、数値目標を定期的に確認しているためです。その枠組みには、国連ハイレベル政策フォーラムがあり、目標達成に向けてそれぞれの国が進捗を報告をしています。

実際どれだけ達成しているかは、NPO団体が進捗状況をまとめ、発表しています。その内容からするとOECDの国々とアフリカで差が開いているとわかり、何をするべきかわかりやすくなっています。

日本でのSDGs達成状況

2016年に日本でもSDGsに関する会議が開かれ、日本が持続可能な経済・社会づくりのための国際社会においてモデルとなるような実績を積み重ねるための指針が発表されました。

国際保健や難民問題、女性が輝く社会の実現に対しする支援額を決定し、翌年7月に国連での報告も行うと発表しています。このように日本では政府が主導してSDGsに関するあらゆるアクションを行っているのです。具体的なプランが2019年末に発表され、国内の各団体にも働きかけてSDGsの目標達成に向けて動こうと働きかけています。

SDGsアクションプラン2020とは

これは日本でのSDGsの取り組みとして掲げた代表的な目標で、3つの大きな柱に分かれています。それぞれについて説明します。

ビジネスとイノベーション

SDGsが始まってから経済、ビジネスで最も世の中の印象に残るできごとは、経団連の7年ぶりの行動企業憲章改定だと言われます。

経団連とは一部上場企業の7割が加盟する、経済界で大きな力を持つ団体です。このことから、ビジネスの力を生かしてSDGsを実現しようと言っています。これは、以前なら企業は儲けの余りで世の中のために良いことをしようとの発想が多かったところを、本業で儲けつつ世界を変えようとの方針に変わってきたと表しています。

SDGsを原動力にした地方創生

象徴する動きにSDGs未来都市があり、持続可能な都市や地域づくりをめざした自治体を選び、政府が予算を設けて支援する取り組みです。経済・環境・社会がバランスをとり持続可能を実現させようとします。

全国で33都市選出されており、そのうち10都市は政府が予算を出してサポートしています。

次世代や女性のエンパワーメント

3つ目については、内容の幅が広く、次世代で言えば子供の貧困問題や教育振興、女性に関することでは活躍推進、そのほか高齢者に対してのダイバーシティ・バリアフリーの推進があります。

人々全体については、働き方改革・健康経営の推進・感染症対策など保険医療の研究開発などです。

しかしこれだけにとどまらず、さらに多岐に渡る内容を3つ目では示しており、それぞれの詳細は官邸ホームページ内で誰でも閲覧可能になっています。さらに詳しく、日本におけるSDGsを知りたいときにチェックすると参考になります。

まとめ

国連サミットで採択され、世界中で取り組んでいるSDGsは、それぞれの国が自国に合った内容の企画をつくり進めています。日本も先進国としてできることに取り組む必要があり、企業と国民個人が手を取り合って持続可能な社会の実現に向けた努力も欠かせません。

大きな17の目標などの内容を聞くとピンとこないかもしれませんが、掘り下げると身近なことに関わりがあるはずです。