この記事でわかること
急速冷凍機が便利で業務効率も良くなると分かっていても、設置場所に悩む人もいると思います。特に都市部の飲食店の場合、それほど広く設備にスペースを取れないものです。
しかし小型の急速冷凍機も登場しており、設置したい場所に合ったサイズを選べるため、場所に合った製品を探せるはずです。ここでは急速冷凍機のメリットや購入の仕方についてご紹介します。
急速冷凍は食材を扱うなら不可欠
食材の多くが空気に触れるた時から鮮度が落ちていくと言われるため、10℃未満の低い温度での保存が欠かせません。低ければ低いほど長く保存できることから、飲食店や病院などでは急速冷凍が不可欠と言えます。そして急速冷凍すると、以下のことにも役立つでしょう。
食品ロスを減らす
SDG’sをはじめ、食品ロスは環境問題のひとつに取り上げられるほど、世の中の大きな問題になっています。経営の観点からすれば食品ロスは利益を生み出さず捨てる無駄の部分になり、できるだけ抑えたいところです。その点、急速冷凍機を使うと食品の保存期間を延ばせるため廃棄する食材が減り、利益アップにつながるでしょう。
業務効率アップ
食材の鮮度や提供時間ばかり気にしていては業務効率がなかなか上がらず、それは利益にも関わります。そこで業務効率の向上を叶えるのが急速冷凍機で、注文や提供時間を問わず食材や料理を冷凍保存しておけるメリットがあります。それは使うときや提供するときまで冷凍庫の中に置いておき、必要に応じて解凍すればおいしい状態に戻せるためです。
そして食材の鮮度に合わせて調理するスタッフのシフトを組めば、その分人件費がかさみます。しかしもし前日の空いた時間に仕込みを済ませられれば、仕込みの人員を減らせるため人件費も削れるでしょう。
急速冷凍機のメリット
大型のトンネルフリーザーなど急速冷凍機は種類が多いですが、小型急速冷凍機を選ぶメリットには以下のものがあります。大きさがネックで導入を踏みとどまっていた場合、検討してはいかがでしょうか。
畳1枚程度のものもある
小型の急速冷凍機は、畳1枚程度のコンパクトなサイズのものもあるため、坪数の少ない店舗でも設置しやすいでしょう。それでもそれなりの大きさですが現在、特に進化した液冷式急速冷凍機は、従来品の4倍の速さで冷凍するので格段に効率が上がっています。
電気代は一般的
「急速」とつくため大きな電力を使って作業するのではと思いやすいですが、電力は一般的な業務用冷凍庫とそれほど変わりません。したがって電気代も冷凍庫を設置した場合と近い金額です。冷凍庫で凍らせるには、それなりの時間を要しますが液冷式急速冷凍機なら15分で冷凍も可能です。凍らせるのに必要な時間と電気代を考えれば省エネと言えます。
幅広い食材に対応
家庭でも冷凍する機会のある肉や魚だけでなく、野菜や果物まで急速冷凍は新鮮な状態で保存します。料理についても幅広く、揚げ物・ご飯類・麺類・パン類・焼き物・和菓子まで対応がある機器です。
家庭用の冷凍庫ではおいしさをキープした冷凍保存が難しいですが、急速冷凍庫の場合は鮮度やおいしさをできるだけ損なわず保存します。これは小型であっても、性能の良い製品を選べば変わらず得られるメリットです。
小型急速冷凍機を購入するには
小型急速冷凍機の導入を検討する時、知っておくと良い内容を解説します。参考にして、失敗のない小型急速冷凍機選びをしましょう。
デモテストを行う
急速冷凍機は性能の良い製品でも食材による相性はさまざまなため、自店で扱う食材に合うかどうかは購入決定前にじっくりテストしましょう。デモテストは小型急速冷凍機の販売店のショールームを訪れると体験できるほか、遠方で出かけにくい場合は、食材別テスト結果を掲載したサイトを参考にする方法もあります。
現場の声を聞く
調理を実際担当するスタッフの声を聞くと、一層自店に合った小型急速冷凍機を選べるでしょう。なぜなら、いくら食材や料理の質が維持できても、余計な手間が増えれば使われなくなる可能性があるためです。そのため購入を決めるときは、現場での流れが分かるスタッフに同行を頼んだり事前に現場の声を十分聞いたりしたうえでしましょう。
急速冷凍機の導入には高額な費用がかかります。それを無駄な出費にしないためにも、使う人たちの意見を知り、食材にも合った急速冷凍機選びが大切です。またもしもの時にもきちんと対応してくれるかの確認も忘れずしておきましょう。
まとめ
急速冷凍は食品を扱う業種にとって不可欠な技術です。しかし大きな急速冷凍機を設置することが難しく、導入したくてもできない場合もあります。その時には、液冷式の急速冷凍機を検討しましょう。
注意しなくてはならないのは、大きさだけではなく性能値や能力にも差があること。100万円安くても能力が半分であれば、100万円高い方が全体のコストを考えた際に結果的にマッチすることもあります。生産・販売数量と合わせてよく検討されることをお勧めします。
電気代も一般的な冷凍庫とそれほど変わらず省スペースで設置できるため、コンパクトに設置が可能です。そして購入を決めるときは、扱う食材や料理と相性が良いかを確認し、現場スタッフの意見を十分聞いておきましょう。せっかく購入した小型急速冷凍機を無駄にしないためにも、よく確認してからの購入をおすすめします。