この記事でわかること
資源の枯渇や地球環境の変化の問題に対応し、持続可能な社会へ変わる必要があります。1980年代にはサスティナビリティという言葉が登場し、世界中であらゆる活動が行われています。ここではサスティナビリティとは何か、日本の食品業界におけるサスティナビリティについて解説します。
サステナビリティとは
サスティナビリティとは、環境・社会・経済の3つの観点から持続可能にするという考え方です。特に食品メーカーなどは世の中に与える影響が大きいため、長期的な視野での経営戦略取組を「コーポレート・サスティナビリティ」と呼びます。
持続可能にしていく考え方
限られた資源を使いすぎず、地球温暖化の防止などに配慮した企業活動が必要です。サスティナビリティは自然と共生できる社会を目指す考え方で、1987年に提唱されてから世界中の企業が経営方針に含めています。
どこまでがサスティナビリティか
サスティナビリティの定義は、広くはっきりと決まっていないため、企業ごとに自社にとって持続可能な取り組みを考える必要があります。定型がないために、経営者の力量や認識によるところが大きく力量が問われる部分です。
自社について見直し、どこにサスティナビリティの課題があるかの発見から始まり、どう解決するかを考えることができれば対策を立てられるでしょう。
日本の食品企業が行うサスティナビリティ
国内の大手企業や有名企業はサスティナビリティを盛り込んだ経営戦略の取り組みを進めているところが多く、公式サイトなどに内容を掲載しているケースもあります。
食品のサスティナビリティとは簡単に言えば「ずっとこの先も食べていけること」で、その実現に向けた対策の内容を解説します。
動物の健康から食肉生産者までサポート
肉を使った食品を生産し販売する会社では畜肉を購入するだけでなく、農場や飼育動物のサポートまで行っています。詳しくあげると、環境への配慮・動物の健康と福祉の保護・農場や関わりのあるコミュニティの生活を改善するなどです。
将来ますます肉の需要は高まると予想する食品メーカーは、自社だけでなく業界内で協力し少ない負荷で大きな成果を得られる方法の追求も目指しています。
食品梱包に使う資源にも注目
食品の流通には梱包や容器が不可欠ですがそこにも資源が必要です。例えば飲み物ではペットボトル入りが主流で、消費者も手軽さから好んでペットボトル飲料を選択します。
このペットボトルをサスティナビリティにのっとった製品にするため、グループ会社内で回収したペットボトルを再生しPET樹脂を使ってリサイクルペットボトルを製造した企業があります。またこの会社ではグループ内だけでなく自治体などへも協力を広げてリサイクル活動を日常化しようと考えています。
魚を獲り過ぎない漁
日本人は世界で最も多く魚を食べると言われますが、たくさんの魚を獲る漁をしても多くの廃棄が出てしまいます。その中で氷見の越中式定置網は世界からも高い評価を受ける持続可能な漁業です。
越中式定置網はサスティナビリティが叶うとされる理由には魚をとり過ぎないことがあり、定置網に入った7割の魚が出ていき3割だけとるという魚をとりつくさない特徴を持っています。しかも漁をする人にとっても優しく、朝漁に出て夕方帰り、夜は家族とゆっくり過ごす生活が可能です。
持続可能な社会を実現するには携わる人の暮らし方にも配慮が必要なため、氷見の越中式定置網は豊かな漁場と人々の暮らし方を守る方法として役立ちます。
冷凍保存で食品を長持ちさせる
実際に飲食店では、それまでは大量の海産物を廃棄していたけれど冷凍保存に変えたことでロスを大幅に減らせています。料理を提供する前に解凍するだけで出来立てが出せるため、ロスにならないだけでなく顧客にもいつものおいしさを楽しんでもらえるメリットがあるのです。
食品購入でサスティナビリティに協力するには
食品ロスを減らす取り組みをする企業の商品を購入をして協力する方法があります。サスティナビリティに役立つほか、お得に欲しいものが手に入る消費者側のメリットもポイントです。
期限の短いお菓子の詰め合わせ
一律価格と送料で賞味期限の短くなったお菓子の詰め合わせをお得に購入できるサービスがあります。有名食品メーカーの製品が多く、口にしたことのあるさまざまなお菓子が入っており、自宅用だけでなく気軽に渡せるプレゼントとしても使える品物です。
アプリから店頭の余りを購入
店舗での余りをネット上に登録し購入者を募ると、買いたい人がアプリ上で手続きし店頭まで取りに行くサービスがあります。消費者が気に入った店舗のロス削減にも協力できる内容です。
まとめ
食品の供給を将来に渡り安定させるために、サスティナビリティに配慮した企業活動を行いうことをおすすめします。国内の食品企業が行うさまざまな取り組みを参考にすると、自社に合う内容を増やせるのではないでしょうか。