この記事でわかること
多数の飲食店がテイクアウトを始めるのは、メリットがあるためです。店内の飲食提供と比べて、どんな点にメリットがあるのか確認しておきましょう。売上アップを諦めていたお店でも、テイクアウト導入で実現できるかもしれません。
テイクアウトのメリット
テイクアウトには多数のメリットがあります。お店で料理を提供するのと比べて、回転率アップやコストダウンになるためです。
幅広い人に人気メニューを提供できる
お店で料理を提供するとなると、スペースが限られます。一定時間で提供できる人数に限りがあります。
テイクアウトであれば、省スペースで始められるでしょう。店頭やお店の入り口など、小さなスペースを確保できれば、多くの人に料理が提供できます。
お店の人気メニューを味わってもらえれば、リピーターになるかもしれません。忙しく店内で食事ができない人にも、アピールできるでしょう。テイクアウトは新規顧客獲得にもつながります。
儲かる
店内での飲食で客単価をアップさせるなら、料金の値上げや相席などの工夫が必要です。結果的にサービスの質が低下しやすく、全体の売り上げが下がる恐れがあります。
テイクアウトなら回転率に影響されません。少ないスタッフ、少ないスペースでも多くの人に販売できます。短時間で多くの売り上げが見込めるため、テイクアウトはうまくやれば儲かります。
軽減税率が適用される
店内で飲食すれば消費税が10%かかりますが、テイクアウトなら8%です。テイクアウトは軽減税率の適用で、お客様にとってもメリットがあります。
少しでも外食の費用を抑えたい方にとって、消費税2%ダウンは大きいでしょう。テイクアウトで金銭的な負担が軽ければ、来店頻度が高まる可能性があります。
少ない経費に抑えられる
テイクアウトにかかる経費は、店内で料理を提供する場合と比べて少なくできます。
お弁当を詰めるだけなら、少ない人数でも対応できるため、人件費が安くできるでしょう。調理後急速冷凍できれば保存期間も延長でき食材の仕入を抑えることも可能になります。店内での食事提供なら、混みあう時間に合わせて人材を確保しなければなりません。暇な時間であっても同じ人数体制となり、経費がかかってしまいます。
またテイクアウトなら、スペースが少なくて済むでしょう。店内のように広いスペースが不要で、テーブルや照明などの設備も最小限に留められます。空調にかかる費用や、家賃も削減が可能です。
テイクアウトを始める際の注意点
テイクアウトを始めるなら、注意したい点があります。食品を持ち帰って食べてもらうため、食中毒の対策をしましょう。また価格設定が適切でなければ、テイクアウトでも失敗する恐れがあります。
注意書きをする
料理のテイクアウトに表示の義務はありません。ただし、持ち帰る食品では、食べるまで時間が長くなるため、食中毒発生の恐れがあります。安全に食べてもらえるよう、注意書きをしておきましょう。
食中毒予防は、消費期限を明記することで防げます。シールで表示できない場合は、渡す際に口頭で伝えてください。また傷みにくいメニューを避けて、気温が上がる時期は保冷剤をつけるのもおすすめです。
値段設定を適切にする
お店で食事をするのと比べて、お客様がテイクアウトにかける金額が低い傾向があります。店内での飲食と同等の価格設定にしてしまうと、利用しにくくなるでしょう。反対に価格を下げ過ぎても、質を疑われるたり、そもそも利益が出ません。
テイクアウトの価格設定は、容器代も含めて考えます。容器や箸、袋などを含めると、1食あたり100円前後は必要です。 どのくらいの量が出るのか、経費はどのくらいかかるのか判断しながら、テイクアウトの価格を決めてください。
スピードを重視する
テイクアウトを利用するニーズは、安さやスピードを満たす層です。店内の飲食と比べて客単価が低くなるため、短時間で多くの量を販売する必要があります。
また急いでいる人に向けて販売するため、1人当たりの提供スピードを速くしましょう。時間が長ければ、他のテイクアウトができるお店に移ってしまう恐れがあります。
商品提供スピードを高めるための方法は、調理の工夫が挙げられます。下ごしらえを済ませて調理時間を短くしましょう。副菜を作り置きしておけば、盛り付けの時間を短縮できます。
インターネットを活用した予約制の導入も、提供スピードアップにつながるでしょう。
テイクアウトに向くメニューに限定する
調理の手間を省くため、テイクアウトで提供するメニューは限定しましょう。
また冷めても味が変わらないよう、味が濃いメニューがおすすめです。お弁当で焼き・揚げの調理が多いのは、冷めても味が変わりにくいためです。
刺身のように未加熱のものは、食中毒のリスクが高く避けてください。生野菜も菌が繁殖しやすく、テイクアウトメニューに向いていません。
まとめ
テイクアウトを始めようと考えているなら、メリットを確認しておきましょう。省スペースでも営業ができるため、小さな店舗でもテイクアウトを取り入れられます。その代わりテイクアウト独自の注意点もあります。安全で売り上げアップができる営業法を見直しましょう。