「旬をとどめる!」 – 農家さんがフリーズラボを体験

旬をとどめることができるか?


今回のお客さまは、柏市の農家小川幸夫さん。

虫やカエル、蜂を愛する小川さんは、全ての生き物と作物が共生する農業を目指し、無農薬で化学肥料を使わない農業を実践されています。

卸の販売は行わず、直接レストランのシェフが買いに来る農家で栽培する作物は、1000種類に及ぶとのことです。

今日は、その中から数点お持ち頂き、ラボを体験して頂きました。

 

小川幸夫さん

記事の内容は、動画でも確認頂けます。↓

 

「全て生で食べてみたい」


今回持参いただいた作物は、トウモロコシ、オクラ(2種類)、おかヒジキ、ブルーベリー、トマト(2種類)です。

「野菜は、本来生で食べるものだから一切熱を加えずそのまま急速冷凍して解凍したものを食べてみたい」

そんなご要望があり、全て生のままパッキングして急速冷凍しました。

急速冷凍の前に生の状態の糖度を計測、解凍後の糖度と比較してみましたが、ここでは差がありませんでした。

糖度計測

先ずは、生のブルーベリーを急速冷凍。冷凍時間は15分で、そのまま皿に取り出し試食して頂きます。

第一声は、「旨い!普通に美味しく食べられる」

続いてトウモロコシやトマトなども急速冷凍してそのまま試食して頂きました。

冷凍後のブルーベリー

小川さんは、解凍して食べるのでなくカチカチに凍った状態のまま試食し、トウモロコシも「茹でたのかと思えるほど甘くておいしい。」と。

おかヒジキについては、「正直えぐみを感じたが、本来生で食べるものでないのでこの苦味は普通」と、感想を頂きました。

 

皮が破れないトマトにこちらが「びっくりした」


次は今まで当ラボで何回かテストしてきたトマトです。

「トマトの食感は残せますが、恐らく皮が破れます。」と前置きをして急速冷凍してみると、今回持参頂いた2種類のトマトは、どちらも皮が破けていないことにラボ側が驚きました。

小さなトマトを小川さんが丸かじりに、大きいトマトは八つ切りにして一切れを試食。

急速冷凍トマト

凍り付いて硬いイメージでしたが、思ったより食べられることと甘みの後から来る酸味の清涼感が居酒屋の冷やしトマトとは違う新しさを感じさせてくれました。そのまま完全解凍後の食感も確認しましたが生と同じように歯応えが残っているほどです。

皮が破れない理由は特定できませんでしたが、小川さんのトマトが美味しいことは当ラボでも確認できました。

 

小川さんに急速冷凍して試食した感想をお聞きしてみました。

「農家にとっては、脅威にも感じる」

「作物の旬は、一時のものですがそれが止められていつでも届けられることになると作付けの時期や収穫量、生産者の概念がなくなってしまう」

「それでも新しい販売方法や価格設定が可能なのは、魅力にもなる」


あそこに行けばある!そんな農家


小川さんにさらに質問をしてみました。

Q.1000種類近くの野菜や市場でも見ないような野菜をなぜ作られるのですか?

A.農家にとって農協などは安定収入で非常に助かる存在でありますが作物と時期を揃えて作付けするので自身がやりたい農業とは異なります。

少ない量で多品種を栽培して直売する。お客さんの反応も人気の野菜も自身で確認することができます。だから、無農薬で野菜を栽培しています。

緑のオクラは当たり前。パプリカは赤と黄色にオレンジと思い込むのでなく、色鮮やかな野菜があっても良いと思います。

味に大きな違いは無くても、料理の見た目のアクセントを求めて買い付けに来る、お客様の期待に添えるよう、多種多様な野菜や果物を栽培し続けます。

冷凍前野菜

今回もオクラは、紫っぽい色のオクラと普通の緑のオクラを持参いただきました。味に大きな違いはありませんが料理の見た目では、アクセントになります。

小川ファームには、多種多様な野菜や果実が沢山あることを知り、今後畑にもお邪魔してみたくなりました。

最後に今回野菜を持参頂き、楽しい蜂の話もいっぱい聞かせて頂いた小川幸夫さんに感謝申し上げます。

本記事をご覧頂きご興味ある方、小川さんの下記URLをご参照ください。

 

本記事を最後までご覧いただきありがとうございます。
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